1、指定管理者制度等の図書館の民間委託について
貴会のお考えに賛同します。指定管理者に管理を任せることができるのは、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めたときに限定されております。また、図書館は地方教育行政法で、教育機関として位置づけられ、事業を継続して行うことが求められていますが、指定期間が定められた指定管理者制度では、継続性は保障されないと考えます。もとより図書館法には無料の原則があり、収益事業にはなじみなせん。以上の理由から、図書館については直営で運営するべきと考え、新宿区が進める地域図書館の指定管理者制度導入についてはすべて反対をしてきております。また、導入後の問題点については適宜改善を求めています。
2、指定管理者など民間に働く職員の待遇改善について
貴会のお考えに賛同します。私どもは図書館への指定管理者制度の導入に一貫して反対しております。その一方、区立図書館の指定管理者制度導入に際し、労働条件が整えられているかについて、議会の中でも、直営と比較してかなりの低賃金で有資格者が雇用されている実態を明らかにすることをはじめ、待遇改善について取り組んでまいりました。同時に、公契約条例を制定するなどして、公的な事業にかかわって働くかたが、生活に十分な賃金など労働条件を保障され安定的に働けるよう改善をすべきと考え、区に対し提案する中で、公契約に関する指針制定や労働環境モニタリング実施を新宿区にさせており、引き続き努力していきます。特に図書館で働く方に対しては、専門職にふさわしい待遇をすべきと考えます。
3、司書の採用について
貴会の考えに賛同します。図書館の生命は人であり、資格を持った司書が必要です。レファレンスについての経験・知識など専門知識・能力を有する司書を、正規採用し配置すべきと考えます。
4、資料費の増額について
貴会の考えに賛同します。新宿区の資料費は一定の水準を維持していますが、新中央図書館、地域館の充実のため、さらなる増額をすすめます。
5、学校図書館の充実について
貴会の考えに賛同します。新宿においては区立学校について学校図書標準の達成はすすんでいますが、蔵書の更新などさらなる充実を進めたいと考えます。同時に、学校司書の配置については現在週2日程度の配置にとどまっていますが、この間、議会で取り上げるとともに区に対し拡充をもとめ、来年度はモデル校のみですが、週5日の配置へ一歩を踏み出させることを実現できました。第一回定例会では、全小中学校に学校図書館司書を常駐させるために予算修正を提案しました。早期実現し、さらなる学校図書館の充実を目指します。
6、図書館協議会等の住民意見を反映させる機関の設置について
新宿区には、公募委員を含む図書館運営協議会がすでに設置されております。かつて図書館9館を4館に削減する計画に対し、6000名をこえる署名が集まり、撤回されるという住民運動がありました。こうしたことも契機に公募委員が2倍に拡大されております。公募委員は積極的に利用者の立場で発言をし、各種提言などに反映され、開館時間の延長をはじめ、結実してきております。図書館運営協議会の役割・公募委員の役割は、ますます重要性を増していると考えます。